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ぼちぼちパン屋さん「なずな工房」

富合町、3号線からチョコッと入ったところに淡いピンクの可愛いパン屋さんが見える。
パン屋さんの名前は「なずな工房」、代表の村上佳代さんご夫婦と13人の障害を持った人達が毎日楽しくパンを焼いている。
村上佳代さんが「なずな工房」を設立したのが平成13年4月、設立までには波乱万丈のストーリがある。

村上さんは大学卒業後、社会福祉法人に勤務していた、当事、熊本には通所施設が少なく多くの障害者の方が自宅から通える施設がほしいと希望していた、その声を聞いた村上さんは「社福の職員に私の代わりはいるが、この人たちが過ごせる場所は、私が作らなければいけない」と衝動的に仕事をやめてしまった。
でも、現実はそんなに甘いもんじゃない、退職後、村上さんは施設設立の準備にかかった、でも仕事をやめてしまった村上さんには、どこの銀行も相手にしてくれない「仕事をやめて後悔した、何も職がないと金策ができない」それでも村上さんはあきらめず、2年間走り回って「なずな工房」の設立にこぎつけた、そこには土地を提供してくれた両親、村上さんの気持ちに理解を示し格安で工房の建設に応じてくれた工務店さんなど多くの人の暖かい協力があった。
村上さんに、当事何が一番つらかったと質問したら「健康保険もなく、歯が痛くても病院へいけなかったこと」笑顔で答えが返ってきた・・・(それはつらいな!)

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なずな工房設立!

最初の「なずな工房」は無認可の小規模作業所、ちっちゃなちっちゃなパン工房だ、障害者二人、スタッフ一人とともに食パン、菓子パンな10種類のパンを作りはじめた。
その後、村上さんはご主人と知り合う、ご主人やご両親の協力などで「なずな工房」は少しずつ大きくなっていった。
平成17年3月に特定非営利活動法人「なずな工房」を設立、平成18年10月に地域活動支援センター「なずな工房」を開設、平成20年 4月就労継続支援B型「なずな工房」として現在の場所で事業を開始した。

いまが幸せ!

今の施設は、正面が店舗、裏に工房があり13名の利用者と4名の職員で運営している。
工房には午前9時ごろ、知的、身体、精神の障害がある利用者たちが通ってくる。にぎやかな工房で、前日仕込んでおいたパン生地をオーブンで焼きはじめる。
焼きあがったパンの一部は利用者たちが販売に行く、価格は一個百円という均一価格、知的障害者も計算しやすく、おつりを出しやすくするためだ。
利用者の方も販売に行くのを楽しみにしている、中には工房内や販売先で人と接するうちに自信を深め、ここに属しながら、生活支援センターの紹介で仕事に行く人もいる。
村上さんは、「楽しく過ごす利用者が見れる、今が一番楽しい」と言う、でも将来は利用者の方がもっと動きやすい広い工房も作りたいという夢もある。

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幸せいただきました!

とにかく明るい村上さん、最後に「なずな工房」が順調に大きくなったのは、良い旦那さんみつけたからではと質問してみたら「私が結婚して、一番幸せと思ったのは健康保険に入れて歯医者さんにいけたこと」とこれまた笑顔で返してきた。
富合町の淡いピンクの可愛いパン屋さん「なずな工房」、ここでは美味しいパンにふんわか笑顔のご夫婦から、ちょこっと幸せをおまけに付けてもらえます。
もちろん、私も帰りには、美味しいパンとちょこっとの幸せいただいて帰りました。