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魂が落ちる?!マブイの秘密

魂が抜ける?落ちる?!そんなバカな話が…。あるんです。
沖縄では、魂のことを「マブイ」や「マブヤー」と言い、「マブヤー」を落としたなどという言葉をよく耳にします。
沖縄人は、ご先祖を大切にしなかったり、子どもが悪さをしたり、大きな怪我をした時やビックリしたとき、マブヤーを落とすと言い伝えられてます。危ない目にあったときには「マブヤーが抜けるところだった・・・」や「マブヤー落としそうだった・・・」なんて日常会話をよく聞きます。運悪く落としてしまうと、体調不良になったり、心が落ち着かなかったり、腰が抜けてしまうなど…。最悪、原因不明の病気になってしまうこともあるようです。
IMG_7912.JPGマブイグミーの様子

みなさんは沖縄を舞台にした映画、「ホテルハイビスカス」を見ましたか?
その映画の中にも、主人公の子どもに不幸が起きる・マブヤーを落とす話が出てきます。
OKUKUMAの熊本スタッフが沖縄に来たとき、「ホテルハイビスカスで沖縄では魂が落ちるなんて馬鹿なこと言ってるぞ」と言った瞬間、周りの沖縄スタッフから総攻撃を受けていました。
沖縄のスタッフは、むきになってそんなこと言っているとマブヤー落とすよといい、言い伝えを説明していました。そんなむきになってまじめに熱弁してくる沖縄人は、またそれが笑われてしまうんですよね。
 マブヤーを落としてしまった場合、魂が抜けてしまっているので身体に戻さなくてはなりませんが、地方によって方法は様々で、マブヤーを身体に戻すとことを「マブイグミー」や「マブヤーグムイ」と言ったりします。一般的な方法としては、びっくりした場所・事故にあった場所に行き「まぶやー、まぶやー、うーてぃくーよ(魂よ戻ってきなさい~)」と言いながら、空中の空気を手で囲うようにして身体・胸に戻すような動きをします。
 マブヤーは目に見えないモノであり、空気を手で囲うような行為は、その場所でマブヤー(魂)を落としてしまっていると考えられているからだそうです。また、子供が転んだときに泣き止ますための呪文(?)「痛いの痛いのとんでいけー」というくらいの感覚でも使われていたそうです。
それでも戻ってこない場合、本格的にマブヤーを落としてしまうとユタ(沖縄の各地域にいる霊媒師)にお願いして正式な「マブイグムイ」をしてもらいます。

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体験談

 A君は当時小学校3年生。夏休みのある日、区内の高台にある公園で虫取りをして遊ぶことになり、朝早くから友達4人と公園を走り回っていましたが、お昼になって、ご飯を食べようとみんなで競争をして家に帰ることになりました。
家は公園から坂を下ったところにあるのですが、その坂がかなり急で、そんな坂を子供たちは恐怖心なんてなく、ノーブレーキで下りていきます。
A君も慣れた様子で下っていったのですが、運悪くそこにあった小石でタイヤがグラつき、足をとられて目的じゃない方向へ…。その先には30㎝幅の小川が流れていて、そこにみごとに突っ込んでしまいました。
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A君は一瞬気を失っていましたが、直ぐに気がつき身体を起こします。
でも身体はボロボロで自転車はもう乗れないほど、フレームが曲がってしまっています。A君は身体中を擦りむいて、右足の爪はきれいにとれてしまって奇跡的に大怪我ではありませんが「アガー、アガー(涙)」とわめいていました。
その声を聞きつけた近くのおばぁがきて「あいやー、大変さぁ!」といい、一緒にいた友達にA君の母親を呼ぶように伝えて、「まぶやー、まぶやー、うーてぃくーよ(魂よ戻ってきなさい~)」と言いながら「マブヤーグムイ」をしました。母親が来たときには、A君は道路に座り込んでだらーっとしています。心配した母親はそのまま車で近くの病院へ行き治療してもらい、傷はすぐに治ると言われたのですが、A君はまだ気が抜けたような感じです。目が虚ろで心ここにあらず、完全にマブヤーを落としていました。でも沖縄の医者でさえ、マブヤー落としましたねとは診断結果は出せません。でも沖縄人ならこの状態を見ると大きな確率でマブヤー落としたと判断するでしょう。
母親も心配し、近くにあるユタの家に行き「マブヤーグムイ」をお願いしました。いろいろな下準備をして、事故現場へ。そして恒例の「まぶやー、まぶやー、うーてぃくーよ」とマブイグムイが始まりました。A君はマブヤーが戻った瞬間に体調が回復し、うそのように元気に飛び回っていたそうです。翌日から楽しい夏休みを過ごしたそうです。
これはあくまでも一例で、公園などで子供が怪我をするとおばぁが「まぶやー、まぶやー、」と言ってマブイを戻している光景を見ることは日常茶飯事だそうです。
そうだ!みなさんは沖縄のヒーロー「琉神マブヤー」を知っているだろうか?これもマブヤーをテーマにしています。マブイストーンを取られると沖縄の伝統風習などが奪われ、それを守るのが琉神マブヤーであるというストーリー。現代の子どもにも沖縄を伝え、マブヤーの大切さを伝える内容です。大人はストーリーを見て沖縄らしさに笑い、子どもには完成度の高いヒーローも敵も大人気!
「マブヤーを笑うものはマブヤーに泣く!」あなたもマブヤー落としますよ。気をつけろ!