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沖縄の伝統芸能エイサー

沖縄には古くから伝わる伝統芸能が数多く残っていて、琉球舞踊や三線、組み踊り、そしてエイサーがあります。多くは琉球王朝時代に王族や中国からの使者を出迎える儀式で披露されていたようですが、エイサーだけは趣旨が異なります。
沖縄には旧暦でお盆を行う風習があり、そこに欠かせないのがエイサーです!
沖縄は元々、祖先崇拝が中心の地域。エイサーは祖先供養を願う意味で、旧盆に青年会が中心になって賑やかに先祖を供養するという意味があったんです。
その為、旧暦7月15日(旧盆)に行うエイサーを「7月エイサー(シチガチエイサー)」と言って県内各地で全ての青年会がエイサーを踊りだすというわけです。その中には地域の庭先や広場、道路上でエイサーが披露される「道ジュネー」という風習がある

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道路を封鎖!?道ジュネーの魅力



この道ジュネーがまたすごいんです。青年会が地域の東西南北いたる所へ移動します。要望があれば、民家の庭先や企業の駐車場、道路でも踊っちゃいます!
移動しながらいたる所で踊りますから、お盆の時期には通行できなくなる場所も出てきます。それでも住民は怒ることもなく、逆に車を停めて道ジュネーを観覧する人のほうが多いようです。特に現在のうるま市屋慶名や平敷屋地区では古くからの伝統が受け継がれていて、毎年のように大勢の青年が道ジュネーに繰り出されます。その為、お盆の期間中は若い青年が自宅からいなくなってしまうという事も起こります。


あなたも参加できる、1万人が踊るエイサーイベント!

那覇市にある国際通りでは毎週日曜日の午後、一般車両の通行を止めるトランジットマイル(歩行者天国)が実施されています。8月2日には、そのトランジットマイルと同時刻に県内外のエイサー団体が集結するイベント「1万人のエイサー踊り隊」が開催されました。
国際通りで県内外の創作エイサー団体と青年会の伝統エイサーが楽しめるイベントになっています。
パレットくもじ前広場やOPA前交差点、てんぶす館前広場では大勢の観客の前で舞い踊る姿を見ることが出来ました。エイサーというと、男性が太鼓をもって踊るイメージがありますが、創作エイサー団体では女性や子供達も参加して、真剣なまなざしで踊っていました。

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また、今年の「1万人のエイサー踊り隊」は飛び入りで参加することができました!
エイサーをやったことがない人でも踊りたいという気持ちがあれば参加OKというすばらしい企画。その名も「にわかエイサー踊り隊」。当日2時間の練習をして本番に臨むという参加型の新しいスタイルです。
15時に行われたエイサーページェント(パレード)には20の創作エイサー団体と10の青年会の伝統エイサー、そしてにわかエイサー踊り隊が参加した1200人の大パレードになりました。
にわかエイサー踊り隊の参加者に話を聞くと、「練習はちょっときつかったですけど、本番踊りだしたら楽しくて暑さも疲れも吹き飛びました。また来年も参加したいです。」とコメントを頂きました。
当日の那覇は晴れ。日中気温34度の猛暑の中、たくさんの観光客や県民がエイサーを楽しんでいました。

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週末の夜を彩るエイサーナイト

市議会で「エイサーのまち」宣言をした沖縄市では、6月から9月までの毎週土・日曜日に市内各地においてエイサーナイトと称したイベントを行っています。
普段は旧盆の時期にしか見ることの出来なかった、青年会のエイサーを毎週見ることが出来る画期的なイベントです。
実際にこの時期に市内を通ると、繁華街からは太鼓や三線の音色、勢いのある囃子(はやし)や指笛が聞こえてきます。音色に誘われて入ってみると、青年会の勇壮なエイサーと大勢の人だかりが視界に入ってきます。しかも、踊っている青年会と観客との距離がとてつもなく近い!
通常、イベントなどでエイサーを見る場合は演者と観客の距離がある程度制限されている。しかし、このエイサーナイトでは観客の目の前(1m以内)で青年会のダイナミックな舞を感じることが出来ます。

県内のエイサーを全て見れるイベント「全島エイサー祭り」


 県内最大のエイサーイベント、第54回沖縄全島エイサーまつりが9月11日(金)~13日(日)沖縄市コザ運動公園を会場に開催されます。
初日の11日には、沖縄市のアメリカンなゲート通りや中の町、国道330号線で道ジュネーが予定され、2日目・3日目にはコザ運動公園のメイン会場での演舞が予定されている。
このイベントは、毎年旧盆明けの翌週の週末に行われることになっていて、今では沖縄の夏の風物詩となっている。
会場では、全島から集結した青年会の迫力ある演舞を肌で感じることが出来ます。観光地などで見る創作エイサーとは一味違ったダイナミックなバチさばきと伝統的な演舞が特徴です。
サブグラウンドでは「オリオンビアフェスタ」が開催されており、沖縄のオリオンビールを飲みながら県内アーティストのライブを見ることが出来る。その為期間中は、会場周辺ではエイサーとビアフェスタを目当てに集まった観客で夜遅くまで賑わっています。 

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エイサー観覧のポイント

エイサーは祖先供養で行われていたため、昔はお年寄りにエイサーを披露すると気分を損ねたということもあったそうでが、今ではエイサーが聞こえると沖縄人の血が騒ぐのか、子どもからお年寄りまで、手を叩いて踊りだすことも!
やっぱり、エイサーは沖縄人の健康の源ですね!
エイサーイベントは、通常日中から開催されています。しかも沖縄の太陽の暑さは尋常じゃありませんから毎年、脱水症状や熱中症で倒れる方がいらっしゃるようです。
夕方からのイベントでも日差しは強いですので、水分補給や休憩など体調管理には十分おきをつけください。女性の方は、日焼け対策もお忘れなく。
熊本のメンバーの皆さん!沖縄旅行の計画は、エイサーの開催に合わせたら沖縄の暑い夏を感じることが出来ますよ!