當真さんが経営する農園は、パイナップル生産日本一の東村でも最高クラス、1級品のパインを生産する農園です。
JAおきなわ担当者の方に話を聞くと、「當真さんが作るパインは毎年最高の出来で東村に数多くある農家の中でも最高クラス、安心して消費者の方へ提供できます。」と一押しのコメントをいただきました。その品質と味から、過去にはTBS系列の「○○○の料理ショー!!」という番組で「東村の黄金パイン」と称されたほどです。最近でもテレビ局や雑誌社から取材依頼がくるそうですが、生産に力を注ぎたいという理由でお断りしているそうです。
當真農園では20年ほど前からハウスパインの生産を始めたそうです。現在、農園になっている場所は当時、不毛地でパインの栽培には適さない場所でしたが時間をかけて開墾し、たい肥をまくなど土作りに努力した結果、パインが栽培できるほどの土壌にすることができました。
しかし初めての収穫を目の前にした時期、台風が沖縄県北部を直撃し丹精こめて育てたパインが出荷できない状態になったこともあるそうです。
運よく、台風の被害を避けられたとしてもヤンバルに生息するカラスに実を傷つけられることもしばしばありました。
現在は、パイン畑全体に黒いネットを張ることによって台風の被害を避け、カラスからも実を守ることができるようになり、また、黒いネットには、パインの大敵、紫外線での日焼けを防止する効果もあるそうです。
當真農園は東村の中でも高台にあるため眺めが最高です。農園のどの場所でも太平洋が一望でき、絶景の中で収穫をすることができます。東海岸に位置するため、朝方には朝日を見るドライバーが農道に列をつくるほどだそうです。
約450坪の農場に6500本のパイナップルを栽培していています。東村全体では最近スナックパインの生産が伸び、加工用の生産が少なくなってきているようです。
その為、當真農園ではスナックパインと加工用・青果用のハウスパインをバランスよく生産するよう心がけているそうです。
また、大きくおいしい実をつけるために毎日の手入れを欠かさず、不要な葉を落とす「間引き」も大切な作業の一つだそうです。
収穫体験もやっていたそうでこの時期になるとたくさんの小学生が訪れたそうです。過去には熊本の小学校の教材でも當真農園が紹介されたそうです。
當真農園さんのご好意の下、ハウスパインの収穫体験をさせてもらいました。
たくさんのパイナップルの実の中から一番大きく、熟しているものを當真さんに選んでもらいました。実全体の5分目くらいが黄色になっているものや表面にある甲羅の溝がくっきりとして色が薄くなった物も食べごろだそうです。私自身、黄色いパイナップルだけが完熟パインだと想像していたのでこれは衝撃的でした。
パイナップルの収穫方法はとても簡単で、実をしっかり持って下に折るようにするとすぐに実を採ることができました。採ってみると実がずっしりとしていて、見た目以上の重さを感じました。後で自宅に帰って確認してみると2kgオーバーの超大玉!さすがプロの見る目は違いますね!
最後に當真さんに、今後のパイナップル生産の目標を聞いてみました。
「東村はパイナップルの生産日本一になることができました。今後は今の味を安定して皆さんに提供できるようにしていきたいです。そして、今後は若い青年達が積極的に生産側に立てるようにしていきたい。それには現状の農家と行政、地域が力を合わせなくてはならない。」と熱く語ってくれました。
東村は「山原」と呼ばれる沖縄本島北部の東海岸にあり、村域の約72%は森林で、森林に源を発する大小14の河川があり、海、川、山、大自然がいっぱいの、時の流れをゆっくりと感じることが出来るすてきな場所!
今後、OKIKUMAでは桃源郷「東村」の魅力をドンドン紹介していきます。