Untitled

街おこしの風!

  • 現在、地方分権、市町村合併が進められる中、様々な地域で「まちおこし」「むらづくり」が盛んに行われています。現実にまちおこしに成功し、すばらしい成果を上げている小島校区まちづくり委員会、会長の川上さんに、お話を聞いてきました。

IMGP0135.JPG

━━━小島町は農業中心の町だと思うんですけど、なぜここにまちづくり委員会が出来たんですか?

  • 小島町は、江戸、明治を通じて、海運物資の集積地として盛え、熊本城下の玄関 口でした、そのため古い町並みや、各種の伝統文化が残っており、それを私たちが継承しています。
  • その町並みや、伝統も時代ともに廃れつつあり、これらの財産を未来の子供たちにきちんと残していきたいと、有志が集まったのがきっかけです。

━━━小島町には、そのような歴史があったんですね!

  • そうです、しかし初めは、みんなどのくらいの史跡が残っているか定かではなかったので、小島の歴史を研究している諸先輩がたに話をきいたりして資料作りから始めました。

━━━どのくらいの史跡が残っていましたか?

  • みんなで調べていった結果、16箇所の史跡があることがわかりました。
  • そこで、自分たちで写真を撮り、資料を集め、町の先輩や国土交通省の協力も得、1年かけて小島歴史探訪というパンフレットを作りました。.

IMGP0015.JPG

━━━子供たちに残す資料は出来たわけですね!史跡は古くからありますが、補修の必要はなかったのですか?

  • これらの史跡は、昔からの状態で保存されており、補修などはしていません。この16箇所以外にも、川から陸に上がる階段部分に宇土のまかど石で作ったものなどがありましたが、坪井川改修などで無くなってしまいました。
  • 今後は、委員会と町が協力し維持管理していくつもりです。

━━━他には何かまちづくり委員会がやっていることは?

  • 白川の河口から上流阿蘇カルデラまでの17団体が協力し、NPO法人、白川リバーネットワークを立ち上げて現在活動を続けています。
IMGP0028.JPG光明寺山専照寺(上の寺)
IMGP0033.JPG荒木山光應寺(中の寺)
IMGP0036.JPG大永山正泉寺(下の寺)
IMGP0041.JPG白川の石刎
IMGP0063.JPG浜田醤油の白壁

━━━白川リバーネットワークですか?

  • 小島町は、有明海に面し、ふたつの川の中州にあり、私たちが子供のころは、有明海にはアサリ貝やハマグリなどがたくさんいて、小学校の歓迎遠足では、潮干狩りに行っていました。
  • その話を小学生に話した時「なんで今はおらんとね」と聞かれたんです。私は、自分たちが環境を悪くしてしまって、アサリやハマグリが死んでしまったんだなと思いましたが、その子の質問には答えることが出来ませんでした。
  • その時から、「もう一度この子達に潮干狩りを経験してもらいたい!」との思いが強くなり、まちづくり委員会は、川や海をきれいにし、昔の環境に戻したいと環境問題に取り組み始めたんです。

IMGP0143.JPG

  • まずは、白川の水質を良くするための活動を始めました。しかし下流域の小島町だけが頑張っても川はきれいになりません。
  • そこで国土交通省の協力で、白川の上流から下流まで同じ目的で活動している17団体が結束し、白川リバーネットワークを立ち上げました。
  • ━━━潮干狩りは出来ましたか?
  • 漁協の組合長の協力もあって、子供たちに潮干狩りを経験させることは出来ました。
  • しかし、子供たちには、潮干狩りを経験させるだけじゃなく、アサリやハマグリが昔みたいにたくさん取れるようになるために、一緒に環境をきれいにしてほしいという願いがありました。
  • 白川の水、坪井川の水がきれいになればアサリやハマグリが増えてくることを教えたかったのです。
  • ━━━白川をきれいにするための活動は?
  • いろんなイベントを企画し、そのイベントの中に白川の清掃作業を入れています。
  • また、毎年8月の第一日曜は、白川の日と決めて、白川上流から下流まで一斉に清掃活動を実施しています。

━━━イベントの内容を教えてください。

  • まず、白川河川敷のスカイフェスティバル。小島の白川河川敷は、グライダーの練習場所として最適。グライダーの練習場は、九州では白川の河川敷と大分の久住にしかなく、久住のほうは気流の関係で上級者向けで、小島の白川河川敷は初心者でもやりやすい環境。
  • 「小島の町ではグライダーが飛ぶ」ということをPRの一つにし、佐賀のバルーンフェスタに負けないくらいに、「小島はグライダーの飛ぶ町」をアピールしていきたいですね

108[1].jpg

  • あとは、11月の「おしま祭」、小島小学校を会場に「つなごう地域の和・はばたこう小島っ子」をスローガンに、子供からお年寄りまで町民全体が集まっています。
  • 1月の「どんどや」一時期廃れていたのを復活させました、以前1月15日の御正忌に行われていた「大鯛どっこい」を子供たちに体験させ、合わせてぜんざいの配布により、地域全体の正月行事としています。

━━━これから取り組みたいことは?

  • いくつかあります、まず、町民カレンダーの作成し、全町民に町の行事を紹介し、各種団体の連携と地域情報の共有化を行って生きたい。
  • 次に、貝掘りから学ぶ環境を守り大切にする運動を、恒例化していきたい。
  • 観光業者に話を持っていって、小島の史跡巡りを観光コースに入れてもらうなど、まだまだ取り組みたいことはいっぱいありますね。
IMGP0167.JPG
IMGP0169.JPG
IMGP0202.JPG
IMGP0212.JPG

━━━今後の抱負を聞かせてください?

  • 10数年活動してきましたが、地域住民だけじゃなく周りにそれを広めていくのが困難ですね。
  • 街づくり活動は漠然としていて難しいですが、一歩一歩進んでいって、小島が一番賑わっていたころのような町になってくれればいいと思います。

IMGP0134.JPG